僕の別居から離婚への‥心境をそして今生きる希望を探して。
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子育ての権利から見る「連れ去り問題」

子どもの奪い合い、
子どもを会う会わせないの
親どうしの対立は、民法に面会交流が明記されても、
殺人事件を引き起こすなど一向に改善されません。

面会交流は「親の権利」ではなく「子の権利」というお題目は、
「先に取った者勝ち」の無法状態を裁判所が放置し、
月1回2時間程度の「犬の散歩」のような面会交流の決定を
出し続ける中、意味のあるものでしょうか。

親の権利とは「子育てを通して親として成長する喜び」。
最新のアメリカの状況を報告してもらいながら
離婚後子育ての共有化、分担化、そのための連れ去り防止の仕組み
……「子どもの連れ去り問題」をあらためて考えます。
「子どもの人格」を私たち大人がないがしろにしないために。

http://kyodosinken.com/wp-content/uploads/2012/11/tanase_speach_2012_11.pdf

講演 棚瀬孝雄
(中央大学教員、弁護士、大学で法社会学を教える一方、
親子の引き離し問題で活発に発言。独自の共同養育法案も提言)
日時 12月9日(日)12:30開場13:00開始~15:30
場所 東銀座313ビルセミナールーム
(中央区銀座3-13-19銀座313ビル8F、地下鉄東銀座駅下車徒歩5分)

http://www.niche-marketing.jp/access.html

参加費 1000円(講師謝礼等運営費に充当します)
*申し込み不要。直接会場にお越し下さい。
終了後1時間程度交流会を開催します。
主催 共同親権運動ネットワーク
TEL03-6226-5419 Mailto info@kyodosinken.com




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【2012/11/23 21:27】 | 感謝の言葉とお知らせ
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IT弁護士 藤田です
IT弁護士 藤田
素晴らしい!

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「パパに会えないのはなぜ?」


kネットでは、
パパ(ママ)を不審者と呼ばないで!
「園・学校での親としての扱いを求める署名」
を集めるために、チラシを作りました。

http://kyodosinken.com/wp-content/uploads/2012/09/whyicannotmyparents.pdf

この中で、紹介している

「ママ(パパ)がパパに会いたくないっていうから、私はもういい」
「友達には、パパ(ママ)はずっと出張に言ってるんだ、ってウソついてる」

といったような発言は、実際にぼくたちが聞いたことです。
多くの場合、このように親と引き離された子どもが思ったとしても、
「それがあなたのためなのよ」と言って疑問は封殺されてきました。

家庭裁判所や、共同親権を採用することに
否定的な発言をくり返す人たちの多くは
「面会交流は親の権利じゃなくて、子どもの権利」
と言う方がいますが、そんな中で、まじめに子どもの意見を
聞く取り組みをされている方はめったにいません。

また、自身が子育てをしていながら、
「親の権利を言い過ぎるのはいかがなものか」という方は
法曹関係者に多いですが、日本語に翻訳すると
「別居親は駄目な連中なので、親としての資格ないよ」
ということになります。
さぞご立派な方のようで、
ぼくのような卑しい人間が言い返す言葉もございません。

「勝った者が正しい」という司法の論理、
親権の問題でも、身近なところから問い返すべきことです。



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【2012/10/03 19:55】 | 感謝の言葉とお知らせ
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その頃、和也、君は高校進学を控えていた時期でした。
 実は、お父さんは高校受験が一斉にはじまる前から、和也が何時戻っても困らないように、N市内の私立高校への入学を手配していました。そのことは、電話が着信拒否になっていない父に依頼して、お母さんにも伝えてもらっていたの。
 三月に入って、父から「京子が高校の話を直接聴きたいそうだ」と連絡をもらいました。
 高校の二次募集も最終段階の時期だし、もう入学決定まで時間がありませんでした。
 ただ、心配があります。
 お母さんは、すぐに『一一〇番するよ』って興奮するでしょ。そんなことをされたら大騒ぎ。和也のことは心配になっていたけど、出向いて説明ができず躊躇していたんだ。
 父にそのことを相談しました。
「京子本人が聴きたいと言っていることだからな。自分でそう言っておいて、普通はそれで百十番はしないだろ」
 それはそうだろうけど……。迷っていましたけど、頭から離れない情景がありました。
 和也、君は覚えているでしょ。連れ出される前夜、進学先の高校を「N工業にしようかなって思っている」と話したことを。
 高校進学は君にとって人生の節目で、一大事。それが突然転校。君の気持ちを想うと、ここで何もしなければ、お父さんは父として役目が果たせないと考えていました。
 後悔したくない。もしお母さんが興奮して常軌を逸しても、それはお父さんが一人で背負い込めばいいこと。そんなことより、君の進学の方が心配ですし、大事です。
 お父さんは出向いて説明することにし、土曜日の休日を利用して訪問しました。

 応対したのは、おばあちゃんでした。
「なんなぁ、どうしたんなぁ」
「ええ、和也の高校進学のことで。すいません」
「ああ、あの話かなぁ。上がってもらうとこもないにぃ」
「どこでもいいです。折角来たんでお願いします」
 おばあちゃんは少し考えたけど、お父さんに玄関で待つように言い残して、奥に消えました。
 すぐに、居間の方から「はい、起きろ」とおばあちゃんの声がしました。
 もしかして、君たちを起こしているのかな? 中に入り様子を窺いました。
 おばあちゃんが、丁度、敷布団を引っ張ったのが見え、「ヒェー」と友里の声がするのがわかったよ。
 突然布団を引っ張られたのでびっくりしたんだ。
 友里、覚えている? お父さんがお邪魔したから起こされちゃって、ごめんな。
「おかあさん、そんなことしなくていいですよ。私は台所でいいですから」
 お父さんは声をかけました。
「いいから、待ってなさい」
 結局布団を片付け、君たちを二階に移動させて、居間に通してくれました。
 おばあちゃんは、お茶と漬物、みかんを出し、おじいちゃんも加わりました。
「京子はどうしたんですか?」
「今日は仕事に出てるでなぁ」
「そうですか。アルバイトですか」
「いいや、この前まで人材派遣で紹介されたとこで働いていたけどなぁ、今度は違うとこで正社員らしいんなぁ。行きはじめたばっかりなぁ」
「そうですか。土曜日なのに休めないんですね」
「そうなぁ。お金がないでなぁ。教科書も買えんでなぁ。俊介さんは制服も買ってくれんしなぁ」
 制服を買ってくれない……? 
 この言葉はね、千里、この時の春、君が中学生になったでしょ。その制服のことを言っているの。
 お父さんだって気になっていましたよ。
 でもね、君たちを連れ去り、連絡もできなくし、会わせないのは誰なの。
 この日だって、おばあちゃんは、お父さんに会わせないように、君たちをさっさと二階に上げてしまったでしょ。もしお父さんが二階に上がろうとすればどうなると思う? そう、大騒ぎです。
 買ってあげたくても、お父さんとは断絶させ、手出しもさせないじゃない。
 この時お父さんができることは、お母さんにお金を送金することだけでした。
 お父さんは、気持ちを抑えました。喧嘩をしに来たのではありません。
「和也の高校の話なんですが、京子は何と」
「いい話なんですけど、和也には何ひとつ話してないんです」
 おじいちゃんが答えました。
「じゃあ、和也の耳には届いていないのですか」
 おじいちゃんは無言で頷きました。
「時間もありませんから考えてくれませんか」
「いやあー、もう決まってしまいまして」
「えっ、どこにですか」
「○○高校だそうです」
 そう、和也、君が三年間、陸上部で青春を燃やした地元の県立高校だよね。
「……そうだったんですか。何時でも入学手続きがとれるようにしてあったんですが……」
 お父さんは無念でした。おばあちゃんが入れてくれたお茶を飲みながら、言葉が出なかった。

「俊介さんなぁ、あなた、子供は物じゃないんだにぃ。あっちの学校、こっちの学校、私たちはそんなことようできやぁせんでなぁ」
 おばあちゃんは、横目でジロリと睨みました。
 物? お父さんは、君たちを物だなどと思ったことはこれまで一度もない。
「おかあさん、物って何ですか? 物扱いしたのはあなたたちじゃないですか。子供たちは、自分の家の、自分の部屋から突然連れ出されたんですよ。僕は残るって拒んだ和也に、この家には住めないって説得して連れ出したと話したのはおかあさん、あなたじゃないですか。学校をあっちこっちと転校させたのは、あなたたちじゃないですか。何か違いますか」
「…………」
 お父さんはきっぱりと言いました。
 おばあちゃんも、おじいちゃんも反論できずに、視線をそらし、下を向いて何か考えているようでした。
「トラックが来てなぁ、近所の衆も何事だって驚いてなぁ」
 おばあちゃんはまたその話しを持ち出しました。必ず何か言わなければ気が済まない。
「おかあさん、トラックを手配したのは私じゃないですよ。誰が手配したんですか。誰が荷物をまとめたんですか。それも、京子やあなたたちじゃないですか」
 おばあちゃんは立ち上がり、おじいちゃんと二人きりになりました。
 後から考えれば、この会話が仇になったんだね……。
 おばあちゃんは立腹して、お母さんと連絡を取っていたんだ。

「おとうさん、女と騒いでいる相手は、だいたい想像がつきましたけど、その人は、私とはそんな関係じゃありませんよ」
「いえ、あ、あのー、男と女の関係はわかりませんから」
 おじいちゃんは、また同じことを繰り返しました。
「おとうさん、よく考えてください。わからないということは、わからないのに、想像でこんなことをしたということですよ」
「ええー、私たちは京子さんの気持ちが大事ですから」
 ……ダメだ。おじいちゃんには、娘の京子を想うあまり、周囲が見えていなかった。いや、見ようともしていませんでした。
 おばあちゃんはお茶を入れ替えて、また出て行き、お父さんは、おじいちゃんとしばらくの間、近況を話していると、おばあちゃんが戻りました。
「そろそろお昼だでなぁ」
 帰れという催促です。お父さんもそのつもりでした。立ちあがって廊下に出て、
「和也、千里、友里。頑張れ! 負けるな! お父さんは応援しているからな」
 どの部屋にいるかわからない君たちに声をかけ、杉田家を後にしました。

 車を走らせてすぐでした。お母さんの車とすれ違い、お父さんは手を振って空き地に車を止めたけど、お母さんは止まらずに行ってしまいました。おばあちゃんが連絡して戻ったのでしょう。
 お父さんは車道に戻り、市街地を走り抜けて飯田インターから高速道路に流入したの。
 座光寺パーキングエリアに近づいた時、助手席に置いた携帯電話のバイブが唸りました。
 車をパーキングエリアに進入させ駐車し、携帯の着信を確認すると、田上次長の後任で着任したばかりの大木次長からで、お父さんはすぐに電話を入れました。
「どこにいるの?」
「はい、高速の座光寺パーキングです」
「どこに行ってた?」
「はい、妻の実家ですが……」
「さっきな、お前が勝手に家に上がり込んで、大声で騒いでいると、奥さんから一一〇番通報があったそうだ」
「……えぇー、それでパトカーが出たんですか?」
「その通報の後、すぐに、逃げて行ったから来なくていいと奥さんから電話があったそうだ。俺のところには、警察から会社の守衛に連絡があって、連絡網で話が回って来たんだ」
「そうですか。すいません。迷惑かけてしまって……」
「勝手なことしてちゃダメだよ。明日、日曜だけど、課長と俺が会社に出て行くから、お前も来てくれ。話があるから」
「はい、わかりました。すいません」
 予想どおりでした。注文相撲。やっぱりやってしまいました――。

 翌日、指定時間に出勤すると、部屋の電気も点けずに、課長と次長が待っていました。
 この時には、人事異動で課長も交代していました。
 次長に促されて、小部屋に入りました。
「あのな、事情があるにせよ、一一〇番通報されるなんてダメだよ。部下を持つ身なんだから、自覚した行動を取るべきだろう。会社の信用にも係わるじゃないか。信用失墜行為だ。いいか。僕からはそれだけだ。後は次長と話してくれ」
「大変申し訳ありません」
 課長から叱責され、深々と頭を下げると、課長は立ち上がり出て行きました。かなり怒っている。
「お前な、俺も着任の時に、田上さんから引き継ぎを受けて心配はしていたんだ。そしたらこれだろう」
「次長、申し訳ありません」
「あのさ、はっきり訊くけど、そんな状態で仕事やっていけるのか?」
「……このまま続けさせていただきたいです」
「そんなこと言ったって、こんなトラブル抱えて、本当に仕事できるのか?」
「申し訳ありません。仕事でご迷惑をお掛けするようなことはしませんので……何とか」
 ここで辞めてしまえば、田上次長を裏切ることになる。そう思っていた。
「俺が心配しているのは、お前みたいなトラブルを抱えた社員がいると、周りに与える影響が心配なんだよ。部下に与える影響が心配なんだよ。わかるか?」
「…………」
 その言葉は、大きなショックでした。しかし、自分で蒔いた種。反論などできません。
「はい。次長の御心配はおっしゃるとおりです。一重に、私の自覚が足りなかったということです。申し訳ありません」
 平謝りするしかありませんでした。
「まあ、そこまで頭を下げるなら今回はな……それで、奥さんの実家ではどんな状況だったんだ」
 お父さんはこと細かに説明しました。
「それは一一〇番通報するような状況じゃないな。家長のおじいちゃんたちと、お茶飲みながら、みかん食べてて一一〇番はないだろう。奥さんは家にいなかったのに、お前が勝手に上がり込んで逃げたと通報したらしいからな」
「どんな状況にせよ、すべて私の責任です。申し訳ありません」
「わかった。今回のことはもういい。次は通用しないからそのつもりでな」
「はい。本当に申し訳ありません」 
 お父さんは、一人部屋に残ってボーっと考えていました。
 後悔はありませんでした。和也、君の高校進学を心配するのは父の務め。
 父として恥ずべきことをしたとは思っていません。
 しかし、対組織的には、お父さんの個人的な身勝手にほかならず、迷惑をかけたことは事実です。それは深く反省するしかありません。
 お父さんは、あの日を境に、大きく変わってしまった家族関係を、人生を感じていました。

 噂は瞬く間に社内に広がりました。
「お前が不倫して、女房が子供を連れて逃げちゃったとか、暴力亭主で一一〇番されたとか噂になっているぞ。ほかの営業所でも知らない者はいないくらいの噂だ。まあ、お前の性格を知らない連中が興味本位で噂することだから、お前の耳に入っても気にしないようにな」
 M営業所の親しい先輩からの連絡でした。
 社内でも、お父さんと話す時、みんなが話題に気を使ってくれていることがわかります。
 お父さんは、段々自分の居場所がなくなっていることを感じていました。

(第五章へ続く……)


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【2012/09/27 23:28】 | 感謝の言葉とお知らせ
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貴女は何か勘違いしていませんか?

貴女が旦那に、離婚宣告をし、調停までした。

その理由が旦那の言葉に傷ついたから…。

旦那は貴女や子供を想い注意した言葉を素直に聞くことができずに、離婚調停をおこしたのです。

離婚を告げられた旦那の気持ちを考えたことがありますか?

この先、貴女にいつ…また離婚宣告をされるかわからない恐怖の日々を過ごしていくのです。

貴女に気を使い、子供のことを想いながら生活していくのです。

僕の知り合いにもいます。

貴女がしたように、突然、離婚宣告をされ、その後、奥様に気を使いながら生活している。

そして、子供が成長し、自立したときに、再び離婚宣告をされるのではないかと考えながら生きるのです。

貴女は子供や離婚後の旦那が可哀想だから、離婚を考え直したといいますが。

全てが貴女から、始まっているだけだと思います。

そして、僕が正しいかどうかわからないという表現をしたのは、決してsatoさんを応援してないというのではないのです!

正しいかどうかなんて、僕にはわからないです。

ただ言えることは、satoさんが決断した答えを応援するだけです!

更に、satoさんのスキルや物差しが、どれほどのものかということは、自分が本当に自立したときに、わかると思います。

自分が決めた道を歩んでください!

人の責任にするのではなく、自分が決断した道ならば、後悔は少ないと思っています。

お幸せに暮らしてください!


記憶より記録(去年の今日)道草



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【2012/09/25 19:52】 | 感謝の言葉とお知らせ
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ネームル
この女の人はひどいね!自分だけが悲劇のヒロインになってるようにみえるけどさー。
不仲になるのは、お互いに問題があるからさ。
周りがみえなくなってるんじゃない?



たま
残酷な話だよな!亭主は離婚宣告をされたなら、傷ついただろうな!調停をするぐらいなら、子供も傷ついたんだろうな!
おまえの言うとおり、亭主と子供は今回の傷を持ち続けるかもな。
女は自分だけが正義だと考えるのが恐いんだよ。そんなことより、おまえはなんか変わったことはないのか?


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第二 一一〇番通報

 平成二十年の元日の朝、外は雪景色でした。
 玄関先の雪かきをして、実家から送ってもらったお餅を味噌汁に放り込んで、一応、お雑煮。
 ほかは、実家で漬けた野沢菜とたくわん。これでも男の一人暮らしには十分な御馳走でした。
 テレビを観ながら一人だけのお正月を過ごし、また、自転車で通勤する毎日がはじまりました。
 冬場の通勤は一苦労。そんな苦労も消してくれるのが、白銀の白馬の山々でした。孤独感が充満した生活の中で、もの言わぬこの山だけが、毎日お父さんを見送ってくれていました。

 年明け早々、父から電話がありました。
「俊介。お前、京子にお金を一円も送ってないって本当か?」
 厳しい声で訊かれました。
「いや、送っているよ」
「この前、京子に電話したんだ。そしたら『俊介さんは一円も送ってくれないから、私が働いたお金だけで生活している』そう言ってたぞ。どうなんだ」
「塾の話と同じだよ。『うちのお父さんは塾にも行かせてくれない。私のお金で行かせている』このパターンだよ。親父も引っかかっちゃったんじゃないの」
「お前な、そんなこと言っても、口だけじゃダメなんだ。送金しているなら証拠を見せて俺に説明してみろ」
「ああ、いいよ。わかった」
 お父さんは預金通帳の写と、振込送金書の写を、早々に速達で父宛てに送りました。
 すると数日後、父から電話がありました。どうやら、予告なしでお母さんの実家を訪問したようです。
「京子に会って来た」
「よく会えたじゃない? 奇襲攻撃だね」
「玄関にしか入れてもらえなかったけどな。それで、京子に、お前から届いた通帳や振込の写を見せて『送金しているじゃないか。百万からの金が入っているじゃないか。何で嘘をつくんだ』と怒ってやった」
「ねえ、そんなことのために行ったの?」
「そうじゃないさ。もう難しい話はやめて家に戻れって、その話をしに行ったんだ」
「それでどうだったの」
「京子に何で嘘をつくんだと怒ったら、下を向いてもじもじしているだけで一言もなくて、横にいたお母さんが『それは京子が何か間違えたんだにぃ。お金はもらってるでなぁ』って口を挟んで、言い訳してお終いさ。まあこんな感じだ」
 父は古いタイプだから、会話は端的だし、短い。
 それにしても、お母さんの嘘はわかっているけど、おばあちゃんの言い訳には呆れました。
 送金を受けているかいないか、間違えるはずがないでしょ。嘘をついた非を絶対に認めない。
「わかった。それで、京子は戻るって?」
「そっちはダメだ。弁護士に任せてある。もう私たちにはどうにもならないって、その一点張りだ」
「そう。親父、出向いてもらってありがとう」
 父に礼を伝えた。
 お母さんも相変わらずでした。でも怖いのは、そんな嘘ばかり話していると、誰もがみんなそう信じてしまうことです。父もその一人になりかけたけど、お父さんとは親子だから直接説明できるし、証拠を送ったから騙されずに済んだんです。きっと、お母さんの親戚や友人は同じことを聴かされ、騙されているでしょう。もう十分想像がつきます。
 それは罪深いことなのに、お母さんはどうしても嘘と事実歪曲の癖が抜けません。お母さんには、嘘をついたらしっかりとその場で叱れる父のような人がいれば……。今更ながらに感じていました。

 でも、こんな父も、昨年帰らぬ人となりました。
 君たち三人とは最後の言葉を交わすこともできなかったね。
 病院のベッドで、薄れる意識の中、君たちに『頑張れと伝えてくれ』と言っていました。
 これが父の、君たちのおじいちゃんの最後の言葉でした――。

 調停に関しては、離婚、婚姻費用、面接交渉の三本が重なっていたので、実質同時並行で進行していて、面接交渉の調査官聴取は、二〇代半ばの女性調査官が担当でした。裁判所に呼ばれて、家族の普段の生活や子供たちとの触れ合い、夫婦の関わり合いなどを訊かれました。
 お母さんも同様に聴取されたようで、双方の聴取を踏まえ、後日、調査官が子供たちと面接して判断するようでした。
 しかし、この後、女性調査官の転勤が決まり、担当が交代するとかで、再度呼び出され説明することになりました。

 新しい担当は、三十代の男性調査官です。
 調査官は、面接交渉の意義、面接交渉が果たす役割、子供の福祉とは何ぞや、調査官という職の役目など、前置きの説明をとうとうとしました。
 調査官の聴取そのものは、女性調査官に説明した内容の確認程度で、簡単な質問に答えただけです。
 調査官の前置きの説明時間の方がよっぽど長かったけどね。調査官は、ひととおりの質問を終えるとノートを閉じて顔をあげました。
「この案件は却下になる可能性が高いですよ。会えたとしても、裁判所の担当が立ち会って、五分から十分位しか会えないでしょう。それでは会った気もしないでしょうし、取り下げした方がいいんじゃないですか」
 お父さんと弁護士はあっけにとられ、顔を見合わせました。
 面接交渉を申し立て調査官の聴取がはじまったばかりなのに、取り下げろという言葉が信じられなかったからです。
「弁護士さんと二人で話したいんで席をはずしてもらえませんか」
 調査官はすぐにお父さんに退室を促し、渋々待合室に戻りました。
 お母さんは訴えているわけだから、お父さんを悪い男だと説明していることは想像がつくけど、お父さんだってちゃんと女性調査官に説明したし、却下される理由がわかりませんでした。
 ほどなく弁護士が戻りました。
「調査官から取り下げるように話してくれって説得にあっちゃいましたよ。だから僕はそんなこと言えるはずないでしょって。そしたら、そこをなんとか説得してくれって言うんですよ」
「ええー、どうしてなんですか。まだ聴取がはじまったばかりで、調査官自身が子供たちとの面接もしてないのに、最初から取り下げろなんて変じゃないですか」
「確かに、僕だって最初から取り下げろなんて変だと思うよ。何だかよくわからないね」
「先生、私は子供たちと楽しく暮らしていたんですよ。それが、突然引き離されたんです。何故、私が自分の子供に会えなくなるんですか。私は子供に会えなくなるようなことは、何ひとつしていません』
「いやあー、僕も田中さんと接するようになって雰囲気だけでわかりますよ」
「最初の女性調査官から一度だけ訊かれて、交代したこの調査官は今日が初対面じゃないですか。なのに、何故、最初から却下とか、取り下げろなんて言うんですか。信じられません」
「だから、僕だってそう思うよ。田中さん、これね、最初から会わせるつもりなんてないよ」
「はあ? 先生、それ変ですって」
「うん、変だよ。僕も考えられないもの」
 弁護士も困っていました。お父さんは納得できなかったけど、今後の推移で対応するしかありませんでした。また、この後は、裁判所が人事異動期を迎えていることもあって、調停日程は四月に入ってからになるようで、それまで少し時間があきました。

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